ギニアにいきますよ
雨にもテロにもエボラにもマケズ
踊る、食べる、笑う、ギニアの旅!The Sun of Guinea
- 作者: のうみなつえ
- 出版社/メーカー: 新風舎
- 発売日: 2006/03
- メディア: 単行本
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ギニア人にとってのエボラ
患者の出た西アフリカ各国の終息宣言が出てからニュース自体も下火になりましたが、感染症の危険は世界中で健在です。エボラに関してギニア人が語った、日本のどの記事とも違う部分で、良くも悪くも興味深い話を記録しておきたいと思います。
■都市では、アルコール消毒液がバカ売れして薬局が儲けている。スーパーマーケットがも入口に警備員をつけて空港並みの体温チェックと手洗いを初め、入口が渋滞して、めんどくさい事この上ない。握手しながら挨拶するギニア人の習慣があったが、みな握手をやめて挨拶が手持無沙汰な感じになった。何が何だかわからない中で、皆怖いから消毒液を持ち歩いている。
■外国人が、交通事故で人が死んだ映像を、エボラショックのニュースだと言ってネットに流している。街なかで人が死んでいるのを見てゾンビ映画のように仕上げるのはすごいが、頭がおかしい。
■田舎のギニア人(※)で、テレビを持っていなくてエボラを見た事のない人は、他の病気とどうちがうのか全然理解していないらしい。説明する方も、結局手洗いうがいで防げる病気なので、細かい部分を説明するのが難しくて困っている。
※ギニアは都市のある沿岸地域と森林の中部、乾燥して畑の多い南東部に分かれ、交通機関がとぼしいので各地車で数時間かかる隔絶した地域構成。各地域で文化も言語も違う。エボラショックは南東部で起きた。
■ギニア人には親戚が多い。みんな集まると数百人になることもあるが、友人のギニア人と、ギニア人に嫁いだ日本人が2人とも、テレビで大騒ぎしてるわりに親戚や友人にエボラにかかった人がいるという噂さえきかないので不思議がっていた。
■エボラに関してWHOの陰謀論(人体実験?!等)がアレコレあるが、ギニア政府や、医療関係者、場合によっては風をひいた不届き者等が、マラリヤや普通の風邪でもエボラだと言って医療費補助を受けようとしてるのではないか?と町では噂している。
※エボラショックの後の急激な患者増加をいぶかしがった様子。
■エボラショックで観光客などの来ギニア外国人が減り、中国人の経営するスーパーマーケットが不景気で潰れそうらしい。
■ギニアでも学校が学級閉鎖どころか休校になったけど、子供は外で友達と遊ぶから効果があるのか?個人的には疑問に感じている。
■田舎の方まで行く税金の徴収員はエボラを気にしていないらしい。結局彼はエボラにならなかったし、お金には殺菌効果があるのかもしれない(笑)。
私が、ギニアへ誘われたのはかなり前からなのですが、エボラショックの時期、現地の友人の事も心配だったので、エボラや、感染症の事を色々調べました。
現代はたくさんの情報をPC1つで、携帯でも集める事が出来ます。感染症の最新論文をPDFで、しかも日本語で読む事も、素人がセンセーショナルに書いたエボラパニックの記事も、動画も、数時間で見つけました。
たくさんの情報の中で、感染症の本当の怖さは無知とそれによるパニックだな、と感じるようになりました。ウィルス自体は、石鹸、アルコールで防げ、日本においてはあっというまに治療薬が発見されました。
これはWHOや国境なき医師団が、プレスに「戦争状態だ!」とコメントした後、1カ月もたたないうちのニュースでした。
富士フイルムのインフル薬、エボラ熱死亡率半減 中間結果 :日本経済新聞
また20年前からエボラウィルスを研究し、ほぼ治療法を確立した日本人医師も話題になりました。
国境なき医師団の戦争とは、病原菌そのものと同時に情報の錯綜する現場での混乱との戦いなのでしょう。人の恐怖心との戦いとも言えるかもしれません。
結局JICAを基準にする
- 作者: ロバートキャパ,マグナムフォト東京支社,Robert Capa
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